コードが聴き分けられない人へ|メジャー・マイナーを耳で判別するコツ
メジャーとマイナーが聴き分けられない、耳コピでコードが取れない人向け。明暗の聴き取り方、7th・dim・augの特徴と覚え方を、音が鳴るツールで練習しながら解説します。
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この記事の内容
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コードを耳で聴き分けるコツ
曲を聴いていて「このコードは明るいな」「急に暗くなった」と感じたことはないでしょうか。その感覚は、コードの**品質(クオリティ)**に反応しています。品質とは、どの音を根音(ルート)にしても変わらない響きのキャラクターのことです。たとえば C と Cm はどちらもルートが C ですが、上に積む音が違うため、明るさと暗さがはっきり分かれます。
この品質を意識して聴き分けられるようになると、耳コピ・作曲・アドリブのどれでも判断が速くなります。この記事では代表的なコードタイプの響きと、効率的な練習法を順に見ていきます。
まず聴いてみる
説明を読む前に、耳で違いをつかんでおきましょう。
- 耳トレーニングツールを開く
- コード品質モードに切り替え、レベルを初級にする
- ▶ 再生でコードを鳴らし、メジャーかマイナーかを答えてから確認する
- ↻ もう一度で、同じコードを納得いくまで聴き直す
コードの真ん中にある「3度」の音に耳を向けてください。この1音が明るさと暗さを分けています。考えすぎずに聴くと、思ったより早く違いがつかめます。
最初の壁:メジャーとマイナーの明暗
最初に身につけたいのは、メジャー(明るい)とマイナー(暗い)の聴き分けです。ここがすべての土台になります。
メジャーコードは根音から長3度(4半音)+完全5度(7半音)。C、F、G、D など、開いた明るさが特徴です。「日の光が差すような」「着地して落ち着く」感じがしたら、たいていメジャーです。
マイナーコードはその3度を半音下げて短3度(3半音)にしたもの。Am、Dm、Em などで、距離が縮まったぶん響きが内向きになり、影が差します。マイナーは完全には解決した感じがせず、どこかへ向かおうとするか、落ち着いた暗さに沈み込みます。
つまり両者の差は3度のたった半音です。まずは前後の文脈がない単独のコードで、その後はコード進行の中で練習しましょう。意外なほど早く反射的に分かるようになります。
セブンスコードの世界へ
セブンスコードはトライアドにもう1音(7th)を積んだものです。ポップスで頻出する3種類を押さえます。
ドミナント7th(dom7)
長3度+完全5度+短7度。例:G7 = G・B・D・F。3度と7度がトライトーン(B と F)を作るため、次のコードへ強く引っ張る緊張感と、ブルージーなざらつきが生まれます。「次に進みたくてうずうずしている」響きが聴こえたら、ほぼドミナント7thです。Cキーでは V7 にあたり、G7 から C への引力は調性音楽でもっとも強い動きのひとつ。ブルース・ジャズ・R&B・ロック・ポップスと、推進力のある場所ならどこにでも出てきます。
メジャー7th(maj7)
そのドミナント7thの7度を半音上げて長7度にしたもの。例:Cmaj7 = C・E・G・B。長7度は完全8度の1半音手前にあり、その近さが「解決しそうで解決しない」浮遊感を生みます。緊張でも安定でもない、洗練された甘さです。明るいのにふわっと宙に浮いて、少し切ない響きがしたら maj7。ボサノバ、シティポップ、ジャズバラード、ネオソウルでおなじみの音です。
マイナー7th(m7)
短3度+完全5度+短7度。例:Am7 = A・C・E・G。7度が加わると、素のマイナーの角が取れて丸くなります。Am と Am7 を弾き比べると違いがそのまま分かります。Am のほうが暗く硬く、Am7 は柔らかく、暗さの中に落ち着きがあります。R&B、ネオソウル、ジャズ、ボサノバ、Lo-Fi の核となるコードです。
3種類の7thコードの比較
| コードタイプ | 3度 | 7度 | 感触の違い |
|---|---|---|---|
| dom7(G7) | 長3度 | 短7度 | 緊張・解決感・ブルージー |
| maj7(Gmaj7) | 長3度 | 長7度 | 浮遊感・洗練・甘さ |
| m7(Gm7) | 短3度 | 短7度 | 穏やかな暗さ・柔らかさ |
3度が明暗を、7度が甘さか緊張かを決めます。
特殊なコードタイプ
ディミニッシュ(dim)
短3度を2つ積み、根音と5度の間がトライトーンになります。例:Bdim = B・D・F。最大級に緊張した、不安で不安定な響きです。映画では不穏なシーンで使われます。調性音楽ではディミニッシュ7thが導音的に強く解決へ引っ張り、ジャズやクラシックでは経過音・代理として働きます。マイナーの「暗さ」とは違う、ザワつくような落ち着かなさが聴こえたら dim です。
オーギュメント(aug)
長3度に、5度を半音上げた増5度を重ねたもの。例:Caug = C・E・G♯。この増5度が、解決でも鋭い緊張でもない、宙に浮いたような曖昧さを生みます。I → I+ → IV のように内声が下降する流れで経過的に使われ、声部の動きをなめらかにします。メジャーでもマイナーでもない、少しピントがずれたような響きです。
sus4(サスペンデッド4th)
完全4度と完全5度だけで、3度がありません。例:Csus4 = C・F・G。3度がないのでメジャーでもマイナーでもなく、宙ぶらりんの期待感だけが残ります。4度は3度へ落ちたがり(Csus4 → C で F が E へ)、だから「解決する直前」のように響きます。ポップスやロックでは Csus4 → C、Gsus4 → G のように、一瞬の緊張として置かれます。息を止めた瞬間のような感触です。
各コードタイプの感情マッピング
| コードタイプ | 感情イメージ | よく使われるジャンル |
|---|---|---|
| メジャー | 明るい・喜び・力強い | ポップス・ロック全般 |
| マイナー | 悲しい・暗い・内省的 | バラード・マイナー曲 |
| dom7 | 緊張・解決感・ブルージー | ブルース・ジャズ・ポップス |
| maj7 | 洗練・浮遊・甘い切なさ | ボサノバ・シティポップ |
| m7 | 穏やかな哀愁・柔らかい | R&B・ネオソウル・ジャズ |
| dim | 不安・緊張・不気味 | ホラー・クラシック |
| aug | 不思議・浮遊・不安定 | 経過音的使用 |
| sus4 | 期待感・未解決 | ポップス・ロック(経過) |
練習のしかた
おおむね3つの習慣で足ります。ひとつめは、好きな曲を流しながらコードが変わるたびに「メジャー、マイナー、メジャー、今のは7thっぽい」とラベルを当てること。ルート音は分からなくても、品質だけ言えれば十分です。ふたつめは、対象を1種類に絞ること。今日はあらゆる曲の中からドミナント7thだけを探す、翌日は maj7 だけ、というふうに集中すると記憶が定着します。みっつめは、楽器があるなら同じルートでコードタイプを連続で弾き比べること。余計な要素が消えて、響きそのものに集中できます。
C → Cm → C7 → Cmaj7 → Cm7 → Cdim → Caug → Csus4
次に試すこと
コード品質モードで何ラウンドか解いたら、ドックに出るスコアと最高連続正解数を見てください。数字が、自分が混同しやすいコードをそのまま教えてくれます。次の練習では得意なコードより、その苦手なコードを重点的に回しましょう。
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